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『天空に浮かぶ城、竹田城跡へ』

 

濱田  毅

 

 

秋晴れの日、肱川あらし予報会の五人が、雲海に浮かぶ竹田城跡をめざした。

これには理由がある。

竹田城跡の雲海は、静なる霧、片やこちらの肱川あらしは、動なる霧。

静と動の霧がタッグを組んで、世界自然遺産登録に名乗りをあげようというのである。

竹田城は、兵庫県朝来市(あさごし)にある。

市の観光課の方に連絡を取り、視察を兼ねて交流を図りたい旨伝えたところ、快く応対いただいた。

2015年10月16日(金)午前8時、肱川あらし予報会のメンバー五人が、兵庫県朝来市へ向けて出発した。IMG_9615

雲海を臨むためにも早朝に出かける必要があり1泊2日の計画を立てた。

朝来市は、兵庫県北部但馬地域に位置する。車でおよそ四時間半の距離である。

瀬戸大橋を渡り、播但連絡道路、朝来インターチェンジを降りて国道312号線を走っていると、

左前方、円山(まるやま)川を挟んだ小高い山頂に山城が見えた。竹田城跡である。

はやる気持ちを押さえ込み、まずは朝来市南庁舎をめざした。

ここで、竹田城課主事藪脇さんと産業振興部主任の観光交流課羽渕さんと会う約束をしている。

南庁舎は、本庁とは住所を別にしていて、その建物の佇まいは、昭和レトロの雰囲気を醸し出していた。

応接間には、竹田城跡の写真が壁一面に貼られていた。

藪脇さんと羽渕さんには、本当に親切な対応をしていただいた。

IMG_9739詳しい資料をもとに、とても興味深い話を聞くことができた。

雲海が出る時期は、9月から11月の、明け方から午前8時頃まで。

昨年は、9月は8回、10月は10回、11月は8回出たらしい。

発生条件は、次の四つがポイント。

 

1、当日、日本海に高気圧の中心があること

2、よく晴れていること

3、朝方と日中の気温の差が大きいこと

4、風が弱いこと

高気圧に覆われ、晴れて風の弱い日は、

放射冷却によって地表付近の空気が冷やされて飽和し、水蒸気が小さな水滴に変わり霧が発生する。

いわゆる放射霧であるが、竹田城跡の雲海も、おおむねこのようなメカニズムによる。

つまり最高気温と最低気温の差が大きい日の翌日の早朝が狙い目のようである。

これはまさに、肱川あらしも同様だ。

注目すべきは、竹田城跡入込者数の推移である。

平成17年、12000人、18年、20000人、19年は、20000人、20年は23000人、21年は35000人、

22年52000人、23年は98000人、そして平成24年には、237200人と一気に増えている。

IMG_9961平成18年に、「日本100名城」に選ばれてから、徐々に数を増やし、23年頃からは、SNSの影響が功を奏したらしい。

平成24年には、高倉健主演の映画『あなたへ』が公開され、爆発的に入込者が増えたらしい。

この映画の中で高倉健の妻を演じる田中裕子が、竹田城跡で、宮沢賢治の童謡「星めぐりの歌」を唄うシーンが有る。

その景色の素晴らしさにたくさんの人が心動かされたのに違いない。

(続く)

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